毎月アンケートを取っているのに、自由記述欄は「時間がある時に読む」に送られて塩漬けになっていないでしょうか。数値スコアだけを追いかけていると、顧客が本当に伝えたかった改善のヒントは静かに失われていきます。
読まれない自由記述、現場で起きていること
満足度調査やアフターフォローのアンケートを実施している企業は多いですが、集計されて資料になるのは平均点や分布といった定量部分がほとんどです。自由記述欄は「気になったコメントだけ拾う」扱いになりがちで、100件、200件とたまるうちに誰も全件に目を通さなくなります。結果として、価格への不満や対応スピードへの要望など、次の一手につながる情報が資料に反映されないまま埋もれていきます。
なぜ自由記述は活用されないのか
原因は担当者の怠慢ではなく、工程そのものにあります。第一に、自由記述は定型化されておらず、Excelの関数だけでは集計しにくい構造になっています。第二に、分類基準が個人の感覚に依存するため、担当者が変わるたびに「重要」の基準がぶれます。第三に、読む・分類する・共有するという3工程が同じ人に集中し、ボトルネックになっている点です。この構造を変えない限り、アンケートを増やすほど未読の山も大きくなります。
AIで自由記述を改善ネタに変える3ステップ
- ステップ1:AIに自由記述全件を渡し、接客・価格・品質・対応速度などのカテゴリと感情タグ(好意的/中立/改善要望)を一括で付与させる
- ステップ2:カテゴリごとの件数と深刻度を掛け合わせ、優先度順のリストを自動生成する
- ステップ3:月次で「改善提案トップ3」だけをAIに要約させ、そのまま会議資料に転用する
ある企業では、200件の自由記述をこの手順で処理したところ作業時間は1時間に収まり、CS改善会議の準備時間も3時間から30分に短縮できました。導入前にチェックしたいポイントは次の3つです。
- 分類の軸(接客/価格/品質/対応速度など)を先に固定しているか
- ポジ・ネガだけでなく「対応可能な粒度」まで分解できているか
- 月次でネタを溜め込まず、その場で優先順位リストに落とし込んでいるか
さいごに
眠っている自由記述は、来月分から一度AIに一次分類させてみてはいかがでしょうか。読む・拾うという手作業をなくすだけで、顧客の声が経営判断に届く速度は大きく変わります。こうしたDX活用のご相談は、私たちにお気軽にお寄せください。