月末になると勤怠データとにらめっこして残業時間を集計する。半日仕事になっているのに、誰も疑問に思わなくなっている——そんな職場は少なくありません。使い慣れたはずのエクセルが、実は一番時間を溶かしている犯人かもしれません。
「詳しい人しか触れない」集計表が生む月末のロス
多くの中小企業では、勤怠や売上の集計表に複雑な関数やマクロが組まれ、それを理解しているのが担当者一人だけという状態が起きています。ある人事担当5名規模の会社では、残業時間の集計表を作った社員が育休に入った途端、誰も数式の意味がわからず、月末の集計が3日遅れたそうです。属人化した集計表は、業務が止まるリスクをそのまま抱え込んでいるのと同じです。
原因は「関数を覚える」発想から抜け出せていないこと
この問題の根っこにあるのは、集計作業を効率化する方法が「エクセル関数を覚えること」だと思い込んでいる点です。VLOOKUPやSUMIFSを使いこなせる人は限られますし、覚えても数ヶ月使わなければ忘れます。結果として、詳しい人にすべてが集中し、その人が抜けた瞬間に業務が止まる。関数力に依存した集計は、そもそも仕組みとして脆いのです。
AIに「関数を作らせる」だけで変わる3つの手順
発想を変えると、覚えるのは自分ではなくAIでよいことに気づきます。実際に効果があった手順は次の3つです。
- 集計表のA1〜E10など範囲と、やりたいこと(例:部署ごとの残業時間を合計したい)を日本語でそのままAIに伝える
- 出てきた関数をセルに貼り、結果が合っているか2〜3件だけ手計算で検算する
- うまくいった数式には、AIにセル内でも分かるようコメントを付けさせておく
この方法に切り替えたある卸売業の会社では、月末の勤怠集計にかかる時間が月10時間から3時間程度まで減りました。関数を覚える研修をする代わりに、「AIへの伝え方」を1枚のチェックリストにして共有しただけです。属人化も同時に解消され、担当者が休んでも集計が止まらなくなりました。
さいごに
エクセル集計の遅れは、担当者の能力の問題ではなく、仕組みの設計ミスであることがほとんどです。まずは月末に一番時間を取られている集計表を1つ選び、AIに関数を作らせるところから試してみてください。
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